古写真研究国際コンファレンス@長崎大学

  • 2007.11.21 Wednesday
  • 13:11

いきなり、僕の撮った稚拙な写真からですみません。鍋冠山頂上(長崎のグラバー園の上を登っていくと現れる展望台)からのパノラマ写真で、カメラの向きを変えながら撮影した写真を繋いだものです。

先日お伝えしたとおり、長崎へ行ってきました。
古写真の上ではF.ベアトや上野彦馬の写真などで、とてもおなじみの場所なのですが、訪れるのはほとんど初めてでした。時として、幕末や明治の風景を日ごろ見ている場所に、現在訪れるとがっかりする事もあるのも事実です。でも、長崎は違う。もちろん、古写真の中の長崎に比べて、高層建築を含んだ建物の数が飛躍的に増えていたり、街の対岸に位置する造船所には巨大なタンカーが停泊していたりと、状況は大きく異なります。でも、アップダウンの多い複雑な地形と海を抱いた街の構造は、東京で生まれ育った僕には本当に新鮮でした。お気に入りの場所になりそうです。
さて、11月16日〜17日の二日間、内外の研究者を迎えて古写真に関する研究発表(古写真研究国際コンファレンス)とそれを総括する形で国際シンポジウムが行われました。そして、僕もその末席を汚させていただいたという次第。
招聘されていたのは、日本写真協会国際賞を今年受賞されたテリー・ベネット氏(英・古写真研究家)をはじめ、ヘルマン・ムースハルト氏(蘭・古写真研究家)、セバスチャン・ドブソン氏(英・古写真研究家)、ルーク・ガートラン氏(英・セントアンドリュース大学)、ブライアン・バークガフニ氏(長崎総合科学大学)、小佐野重利氏(東京大学)、高橋則英氏(日本大学)、三原文氏(大阪大谷大学)、齊藤多喜夫氏(横浜都市発展記念館)、倉持基氏(東京大学)そして、当館の金子隆一氏と僕。長崎大学からは全体のオーガナイズをされている姫野順一氏と若木太一氏が発表をされました。(敬称は氏に統一させていただきました)
日頃、尊敬している人々に囲まれて、自分の発表で緊張するやら冷や汗をかくやら、ほかの方のしっかりした調査に裏付けされた緻密な発表に感銘を受けるやらで、てんやわんやの16日でした。

僕の内容としては、当館所蔵の《長崎パノラマ》という写真についてのもので、この作品の制作時期をある程度特定した上で、内田九一のパノラマ写真と比較しました。ともに長崎を撮影したパノラマですが、一方は測量の延長線上に位置するもの(この写真見る人の興味は長崎という場所に向く)であり、一方はそれ(パノラマ写真自体)を眺めて楽しむもの。明治初期までに制作された同じ土地を撮影して制作されたものでありながら、性格が大きく異なる。前者のパノラマが存在することを証明する方法として、1860年に長崎の英領事であったジョージ・モリソンが英総領事オールコックに向けて送った手紙を例として挙げ....

って、いくら古写真ブログとは言え、このお話をガッツリはじめるというのもなんですし、今回の研究発表内容については長崎大学からまとめたものを出版する予定ですので、興味のある方はもう少しおまちください。また、パノラマについての考察は、次回の当館研究紀要に執筆いたしますので、さらにガッツリ僕の考察をお知りになりたい奇特な方は、こちらをお待ち下さいますようお願いします。鋭意執筆中です。(現在、当館HPで研究紀要No.6を公開中!)
さて、17日の午前まで研究発表が行われ、午後からは会場を中部(なかべ)講堂に移して国際シンポジウム。
「古写真にみる世界史の中の長崎」と題されて、実に盛り沢山な内容。なんと上野彦馬、内田九一、富重利平という写真創成期を代表する三名の写真師の御子孫がご対面。それぞれショートスピーチの後、握手撮影をする場面も!テレビカメラが入っていましたし、フラッシュの嵐でした。(タイミングを逸して撮影できず。どうかご容赦下さい)そして、テリー・ベネット氏、セバスチャン・ドブソン氏による基調講演の後、パネルディスカッション、図書館長による「古写真研究長崎宣言」がなされて閉幕。
 
こちらはパネルディスカッションでの一コマ。

それにしても、本当に有意義な時間でした。同じ古写真から色々な考え方が引き出せたり、アプローチの違いによって様々な結論が導き出せたりと、考えること仕切でした。そして、現場を見るというのも本当に大切だという事も実感。まだまだ解らないことや努力不足な部分が多いことも自覚しましたが、その分がんばれることも多いかなと。
お呼び下さった長崎大学に、本当に感謝です。



さて、恒例の美味しいもの。
もちろん今回は長崎の情報です。

こちらは皆様ご存じトルコライス。長崎大学のすぐお向かいにあるお店でいただきました。ナポリタンとピラフ、とんかつ(デミグラスソース)、そしてサラダの組合せ。かなりなガテン料理です。おいしかった。16日の昼食にいただいたので、パワー全開で発表に望めました。

そして、今日はスペシャルでもう一つ。
長崎と言えば、ちゃんぽんでしょう!

ちょっと甘めのとんこつスープに白菜、もやし、ニラ、豚肉、かまぼこなどの具がてんこ盛り。
料理が出た途端、卓にいた全員が無言になって黙々と食べてしまうくらい、ものすごく美味しかった。
連れて行って下さった現地の方いわく、「ここのお店がベンチマークですよ」とのこと。ということはこれよりも美味しいお店もあるという・・・。興味は尽きません、長崎。

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